ちはやふるの話
この間本屋さんでちはやふるの新刊が出てることに気付いて買って帰ったんですけど、なんと4冊前から買ってないことが発覚して、あー歳取るとあっという間に時間が過ぎて行くんだなあとか思っていました。
それで今日、また本屋さんに行って、買ってなかったところの穴埋めをして、4冊一気に読みました。36巻から39巻まで。
まあ泣きました。
もはや泣きすぎて体が熱を持つくらい泣いた。
でも号泣ではなくて、ポロポロと涙がこぼれるような、嗚咽が込み上げてくるような。
そんな感じで何度も泣きました。
まず、めちゃくちゃ序盤で出てきた原田先生の「青春全部懸けてから言いなさい」のえげつなさ、そしてその伏線を見事回収してみせた、本当に青春全部を懸けられる、その気持ちと努力のすごさに涙が溢れる。
そんで青春全部懸ける子供達を不器用に見守る親や先生の、我が子我が教え子への愛に泣ける。
ちはやふるって悪がない漫画なんですよね。悪役がいない。戦う相手はいるけどみんな敵じゃない。
そしてヒーローもヒロインもいない。
誰も特異能力を持ってないし、異世界から来た人もいないし、誰一人王子様でも姫様でもない。
だけどマンガ大賞第1回の優勝作品です。
私は、マンガ大賞が今日まで続いているのも、マンガ大賞の漫画が売れるのも、その賞に価値があるのも、全ては初回に優勝した「ちはやふる」が本当に面白かったからではないかと思っています。
ああこの賞は本物なんだと、信頼に値する賞なのだと認識させたのは、ちはやふる以外の何物でもないのではないかと。
賞なんて、みんながすごいと思ってくれなければなんの価値もありません。
初回優勝作品がつまらなければ、2回目に優勝した作品を読もうと思わないですよね。だって前回優勝した作品は微妙だったし、今回も大したことないんだろうなって思いますよね。
わたしはちはやふるがまじで半端なかったので、毎年マンガ大賞が発表されるのが楽しみですらあります。
また面白い漫画に出会えるんだとわくわくします。
このわくわくは、きっとちはやふるという漫画が原点にあるのだなあと、感じます。
ちはやふるは本当に高校生が眩しくて、本当に頑張ってて、2度と戻れない青春をめいいっぱい輝いて過ごしていて、それだけで本当に泣けるんですけど、「私はもうその時期を過ぎてしまったからなあ」と、頑張ることを諦める私を許さない大人達がいるのが本当に泣ける。
20でも30でも40でも50でも60でも、頑張っている大人がいて、泣ける。
何となく、大人と子どもって線を引いてしまいがちですけど、大人も昔は子供だったし、子供もそのうち大人になるんだっていう、当たり前のことを思い出すんですよね。
努力の美しさと尊さに、その強さに、年齢なんて関係ない。
今それを怠っているのは自分なんだと思い知らされます。(なお今も洗濯を放置して寝転んでいる)
その努力のすごさって、同じように努力してる人には分かるんですよね。してない人には分からなくても、同じ土俵に立つ人には絶対にわかる。
ちはやふるには努力を知ってる人ばっかり出てくるので、みんながそれぞれの努力をしっかり分かってて本当に泣ける。尊い。しんどい。すき。
ちはやふるがめちゃくちゃ面白いので全人類読んで、という話でした。
ふとツイッター見返したんですけど、ここ数年ちはやふるのら新刊が出るたびに泣いていてちょっと笑える。
私はこの熱量をどこに向ければいいのかなあ。今日面接受けたバイト先ではないと思うんだよなあ。
思うけど、やらねばならんのですよね。
まあ受かってるか分からんけど。
とりあえず洗濯物を干すかあ…。